「耳鼻咽喉科」という単語をそもそもわかりにくくしているのは「咽喉」だと思います。
「耳鼻咽喉科」は「じびいんこうか」と読みます。
「耳鼻」はそのままズバリ、耳と鼻を担当しますよ、ということです。
「咽喉」は咽頭と喉頭を表していて、要は「のど」のことです。
つまり、「耳鼻咽喉科」というのは「みみ・はな・のどの診療科」と考えてください。

 次に「のど」と言っても「咽頭」と「喉頭」があるのはなんで、と追加の質問がきた場合の対処法を説明します。これは大人でも、なかなか即答できる人はいないのではないでしょうか。

 「のど」というのは空気の通り道であると同時に、食べ物の通り道です。
 鼻と口の奥から始まり、気管と食道につながる管に当たる部分が「のど」です。
 「のど」のうち、鼻と口から食道につながる大部分は「咽頭」と名付けられ、気管の入り口は「喉頭」と名付けられています。

 もう少し詳しい話をすると、咽頭は3つの部分に分けられます。鼻の奥を上咽頭、口の奥を中咽頭、さらに奥の食道につながる部分を下咽頭といいます。「咽頭」はのどの中でも「嚥下」に関わる部分です。「嚥下」とはものを飲み込むことです。
 年をとったり、神経の障害によって飲み込みの機能が悪くなることを「嚥下障害」といいます。耳鼻咽喉科という単語からなかなか結びつきにくいと思われますが、「最近ものが飲み込みにくくなった」「食事の時にむせることが多くなった」などの「嚥下障害」も耳鼻咽喉科で相談できます。

 下咽頭の隣に気管の入り口があり、ここが喉頭になります。ちょうど喉仏のすぐ後ろくらいです。ここには声帯があります。つまり、「喉頭」はのどの中で「音声」に関わっています。「声が嗄れる」、「急に声が出なくなった」などの「音声障害」も耳鼻咽喉科にまず相談してください。

 以上のように、咽頭と喉頭という2つの領域で「のど」は構成されていますが、咽頭は嚥下、喉頭は音声というそれぞれ大切な役割を担っているのです。